2014.03.10 13:22

 最近いろいろな人にお話しているのですが、今年の都立高校の入試問題に面白い論説文が出題されていました。いわゆる共通問題ではなく、青山高校などで出題されていた文章です。
 幸福について。まとめるとこういうことが書いてありました。はじめにたとえば「恋人はいますか?」と質問をします。いる人もいない人もいます。当然ですね。そのあとで「幸福ですか?」と質問する。するとまえの質問で「恋人がいます」と答えた方は、ついついつられて「幸福です」と答えてしまうというのです。
 
 質問の順序を逆にするとどういうことになるか。
 幸福ですか? の質問のあとに恋人はいますか? と質問する。するとけっこうはじめの質問で幸福ではないと答えた方にも恋人がいたりする。逆に幸せですと答えた方でも恋人のいない方がたくさんいる。要するに恋人がいることと幸福であることのあいだにはじつはたいした相関関係はなかったということになるわけです。こういう心理を「フォーカシング・イリュージョン」と呼ぶらしいのですが、学問的に理解するだけではなくさっそく実生活に活かしたらいいのではないかと思いました。
 
 以前も書きましたね。私は手帳に自分が幸福である10の理由を列挙してあります。それこそイリュージョンを自分から作っているようなものです。ただ幸福というのは自身が感じられればいいものなので、仕組みはどうでもいい。そんなのフォーカシング・イリュージョンじゃんと醒めきって生活するより、自分は幸せだなあと感じられたほうがよほど生活の質として上等ではないでしょうか。幸せは感じるが勝ちみたいな要素がありますから。
 先月、ちょっと調子の悪い期間がありました。左耳の耳鳴りがひどくて音がよく聞こえない。そんなことを公表しても仕方がないのでとくに騒ぎませんでしたが。
 
 お医者さんはたぶん耳の疾患のせいだろうが精神的な理由もありうるとおっしゃっていた。私は不便な生活のなかで何度も手帳を見たものです。新宿駅のホームで見るときが多かったかな。すると10も(!)幸せの理由が並んでいる。これだけ理由があれば、耳が少し聞こえないぐらい何でもないなあと感じたものです。
 面白いのは聴力が回復してきた現在、そのことをたいして感謝していないことですね。聞こえないときは不服を言い、聞こえるようになると感謝しない。
 
 これまたフォーカシング・イリュージョンでもいいので「耳が聞こえるようになった」という1項目をつけ加えておこうと思います。衣、食、住、家族、仲間、親友、健康、娯楽、勉強できる環境、仕事、信用、憧れの人、めざす資格・・・持っているものを噛みしめるのは、本当に価値のあることだと思います。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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