2013.09.02 13:30

 勉強は作業なのだと考えてください。鑑賞ではなく作業です。泥臭いところがあるのです。そこをきちんとつかんでいないと、時間をかけてもなかなか効果があがりません。
 具体的に書きます。漢字を練習することになった。テキストを見ると「物事がジョウジュする」と書いてあり、下に「成就」という漢字が出ています。なるほど「成就」か、これなら成ると就職の就だからどちらも知っている字だな・・・で終わってしまうのは鑑賞です。それでは本当はいけない。
 
 きちんと「じょうじゅ」と発音してください。じょうじゅ、じょうじゅ、じょうじゅ。3回発音したって5秒もかからない。さらに紙に書く。じょうじゅー成就と書く。1回だけ? やはり3回は書いてみてください。ひらがなは書かなくていい? いや、書いておきましょう。何かを省略できないかという発想で勉強していては効果がうすいのです。逆にここからもっと広げられないかと考えて机に向かうぐらいでなければ。愛情、心、魂、そういうものがこもっていないからですね。勉強に限ったお話ではありません。
 
 3回書いても30秒ぐらいでしょうか。きちんときれいに書いてください。乱雑なのは作業することに対して憎しみがあるからです。そういうところに本音が出てくる。憎んでいるものが上達するわけがない。人間は、好きなものしか上達しません。ということは、はじめはつまらなくてもいずれ作業そのものに何らかの親愛感を持てるように私たちのほうが努力、進化していかなければならないということです。
 ところで成就の意味はわかっていますか? どういう使い方をしますか? たとえば「あの人は成就だ」と使いますか? 
 
 曖昧なのであれば辞書をひいてみてください。何かを思ったとおりにやってのけることと出ています。また実現することとも出ています。用例に「事が成就する」とか「念願成就」とか出てくる。なるほどこんな風に使うのか。「あの人は成就だ」はおかしいなということもわかってくる。
 こうした一連の作業を「勉強」と呼びます。ぱっと見て、成るに就職の就・・・では勉強したうちに入りません。もちろんすでにわかりきっているものについては意味まで調べる必要はありません。「自慢」だとか「爆発」だとかは漢字練習だけでいいですね。
 
 するとこういう人が出てきます。でもけっこう見ただけでも覚えられるし、書き取りでは意味まで聞かれないのでいちいち辞書をひくのは効率が悪いと思うのですが・・・
 現在、何も困っていないということであれば押しつける気持ちはありません。壁にあたっているのであれば作業してくださいということです。伸び悩んできたという気持ちが出てきたときは、もっともっと作業する方向に考えてくださったらいいと思います。
 将棋の超一流棋士がおっしゃっていた。パソコンの画面で完璧に理解できても、きちんと将棋盤のうえに駒を並べて研究しないと本当の力はつかないと。どの世界でも同じだなと思いましたよ。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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