2010.06.20 15:55

 先日、友人と新宿で飲みました。よく考えずにおでん屋さんに入ったのですが、おでん屋というのは居酒屋と違って微妙に落ち着かないところだと思いました。焼き鳥屋や鮨屋もそうですが、要するにおでん屋はおでんを食べさせたいと考えている。焼き鳥屋は焼き鳥を食べさせたい、鮨屋は鮨を食べさせたい。専門店なのですから当然ですね。ただひたすら酒ばかり飲まれていては商売あがったりでしょうし、プライドも傷つくだろうと思います。

 おでんというものは延々と食べ続けられるものではありません。一皿にいくつか盛ってもらう。冷めないうちに食べるのが礼儀でしょう。食べ終わるとすぐに皿を下げられてしまいます。カウンターの向こうでは職人さんが長い箸を持ってちらちらこちらの様子をうかがっています。次の注文は? という感じですね。しばらくは視線をかわしてだらだら飲んだり話したりしているのですが、他のお客さんもどんどん入ってきますし、もうちょっと何か頼まないと・・・みたいな感じで、あっという間にお腹がいっぱいになってしまいました。

 居酒屋には一人で行くことも多いのですが、ただぼーっとしていられるところに価値があります。居酒屋研究の第一人者(?)の太田和彦さんも何かにそんなことを書いていらっしゃいましたが、私のような中年男性が一人でぼーっとするのはなかなか難しいものなのです。公園のベンチで一時間放心しているとします。美少年なら愁いを帯びて美しいのでしょうが、私では不審者や変質者に間違えられそうです。教室でぼーっとしていたらクビになりますし、家庭で放心していれば息子に心配されます。喫茶店やレストランはおでん屋と同じことです。

 その点、大衆的な古い居酒屋に入ると一人客が多く、みんなぼーっとしています。放電状態みたいな感じですね。たまに追加の注文をしてあとはぼーっとする。一時間ぐらいひと言も話さずに座っていても気味悪がられない空間というのは非常に貴重に感じます。
 そう言えば、そうしたお店には女性客が少ないような気がします。女の人はどこでぼーっとするのでしょうか。
 
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幼児・小学生
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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