2010.04.22 13:10

 以前もこの話題で書いたことがあります。昨年の八月六日ですね。興味がおありでしたら、お読みになってみてください。
 じつは今年度に入って、私立中学から出て公立高校に行きたいというご相談をものすごくたくさん受けるようになりました。例年の倍以上だと思います。

 一つには上位の都立高校がかなりりっぱな合格実績を出しはじめたという事実があげられるでしょう。さらに時代が閉塞的で、経済状況がどうなるのかはっきりしないということも大きな理由ではないかと思います。政権が代わった影響もありますね。
 しかしーーここからは冷静に書きますーー私立の中高一貫校としては六年間いてもらえるはずの生徒が途中でどんどん出ていってしまっては経営が成り立たなくなるわけで、仮に表面上は「受験して出ていかれてもいいですよ」とおっしゃったとしても、なるべくそういう生徒が出てこないように引きしめていかれるはずです。

 私立生が不利なのは一つにはカリキュラムの問題があります。高校受験用のカリキュラムになっていないため、はるかに先の方まで学習しているにもかかわらず高校受験の問題でいい点数がとれない。みんな知っている内容であるはずなのにぼろぼろと小さなミスをしてしまう。緻密さをつける訓練が足りないのですね。
 また、私立生の中3時代はイベントだらけで落ち着いて受験勉強に専念できないという事情もあります。学校は(受験できないようにという悪意はないのでしょうが)、これでもかと行事を入れてきます。出席日数の関係がありますから、全部参加しなければなりません。

 さらに学校が内申をくださらないケースも多いのです。公立中学だとオール5という子もいます。オール4なら相当数います。ところが私立ですと(皆さんできますから)オール4でさえ難しいかもしれません。
 この内申というやつが公立高校受験では非常にやっかいなのです。私立生だからそのあたりは勘案してくださるだろうと甘く見ていると必ずしもそうではない。たとえば都立高校の入試ですと、オール5の生徒とオール4の生徒では受験前から何十点も差がついていることになってしまいます。そういう決まりなのでどうしようもない面があります。

 一流の都立高校には内申は関係なく実力だけで入れる枠があるのでは? というご質問もよく受けます。あることはあるのですが・・・その枠はここ二年ですごく狭くなってきました。国立大学の附属高校に外部から受験してぎりぎりで落ちてしまったようないわゆる「地域の秀才」が殺到するようになってきたからです。
 結果的に私立中学→公立高校ではなく私立中学→私立高校になってしまうケースもこれまでいくつも見てきました。勉強をして実力をつけ、あとは天命に任せようという気持ちがあればすごくよい経験になると思いますし、どこかしら進むべきいい高校は必ず見つかります。ただ絶対に公立の○○高校に行けるはずと決めつけてしまうと心配なので、そのあたりは柔軟に考えてくださると安心です。
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幼児・小学生
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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