2010.04.01 11:30

 以前、ちょっと耳を悪くしたことがあります。はじめに行った耳鼻科が失敗でした。お医者さん選びは本当に難しい。こじらせてしまいました。で、次に近所でも評判の高いご高齢の先生のところに行ったらあっさりよくなりました。よくはなりましたが、ときどき調子が悪くなったりもするのでずーっと経過を見てもらっていました。そして十年が経ちました。

 その医院がおととい閉院になりました。先生が体力的にもうきついということのようです。
 さすがに十年間通っていたクリニックが閉院というのは寂しいものです。おとといはちょうど講習がお休みでしたので、息子を連れて最後の診察を受けに行ってきました。息子はべつに耳が悪いわけではありませんが、ついでに耳垢をとってもらいました。私はこうした常識(お世話になった方には最後にご挨拶をしておくものだというような)を息子に伝えたいという気持ちを持っています。

 この寂しさの実体は何だろうと考えてみると、必ずしも閉院一点に原因があるわけではないですね。この十年間の自分の人生を思い浮かべたときの感慨がからんできます。
 数年間私は池袋教室で安定した仕事をさせていただいていますが、それまではあっちへ行ったりこっちへ行ったりしていました。うまくいっているなと感じたときもあれば、このままではまずいぞというときもありました。休みの日、耳鼻科に向かいながらそんなことを考えていた自分の感情を思い出します。

 夕焼けがとてもきれいな日がありました。西荻窪のあたりは落ち着いた住宅街ですから見晴らしのいい坂もたくさんあります。あまりにも美しい夕焼けで、近くで遊んでいた小学生が集まってきて「あれを見ろ!」と叫んでいた珍しい光景を目撃したこともあります。
 また、耳鼻科に行く途中で心配事があり公衆電話から教室に電話をした日もありました(私は携帯電話からは電話をかけないことにしています)。

 そうした日々を思い浮かべて寂しく感じました。
 人と人との別れもそうですが、別れというものは堆積してきた自分の人生についての総括を促されるような側面があり、それが複雑な感慨を持たせるのでしょう。会うは別れのはじめなり、サヨナラだけが人生さ・・・別れについては数多くの名言が残されています。
 きのうの晩は耳鼻科への狭い階段を上っていく光景を思い出したりしながら、いつのまにか眠っていました。
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幼児・小学生
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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