2010.02.17 00:01

 昔、禅か何かの本を読んでいたら面白いエピソードが載っていました。
 ある人が悟りを開いた賢者に「あなたは悟りを開く以前は何をしていたのですか?」と質問したそうです。すると賢者は「木を切り、水を運んでいました」と答えました。
 質問は続きます。「それでは悟りを得たいまはあなたは何をしているのですか?」賢者の答は意外なものだったそうです。ーー「木を切り、水を運んでいます」

 行動ではなく意識の変化があったということなのでしょう。こういうのはけっこう大切なところだと思います。悟り云々という難しい問題はべつにしても、一般に人間は行動することで結果を出したり変化を起こしたりしようとします。「何か面白いことないかなあ」というよくあるセリフは外の世界の変化を強く求めたものだと言えるでしょう。

 塾では同じテキストを使って同じ時間同じ先生が教えるわけですが、どんどん勉強ができるようになっていく人と、なかなか成果が上がらない人が出てきます。中には成績が上がらないことにしびれを切らし(そういうご本人の気持ちはよくわかりますが)、塾を変えてみたりするケースもありますが、それでもあまり変わらない。
 外側に働きかけているだけではなかなか変化は起きないということです。

 個人情報の関係で詳しく例を書くわけにはいかないのですが、ときどき何かしらショッキングなできごとがあった直後に急に成績が伸びはじめる生徒がいます。ショックな事件はなければないに越したことはないのですが、その事件のおかげで本人の中で何かが目ざめたのですね。そして急にいろいろなものが見えてくるようになる。一種の悟りみたいなものでしょうか。

 勉強しているときに、日々自分の気持ちがどこにあるかということを意識してください。今日はきのうとまったく同じ、明日も今日とまったく同じ、いつまでもどこまでも続く単調な日々・・・という感じですと脳はフルに働いてくれません。作業の内容ではなく作業をすること自体に喜びを見出すようにしてほしいと思います。
 大人の場合も同じですね。趣味ではじめた好きなことでさえ忙しいからとやっつけ仕事になっているときがあります。「心をこめて」とよく言いますが、心のありどころをしっかり意識してという意味ではないかと思っています。
Tags :
幼児・小学生
ソーシャルブックマーク:

プロフィール

プロフィール画像
長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

カレンダー

<<   2010年02月   >>
  01 02 03 04 05 06
07 08 09 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            

新着記事

月別アーカイブ