2009.09.11 12:20

 非常にデリケートで難しい問題なのですが、大事なことですので書いてみます。
 小学生でも中学生でもそうですが(さすがに高校生にはあまりいません)、おうちの方がとてもりっぱで少々萎縮しているような生徒がじつはけっこういます。何かあったときに「今度宿題を忘れてきたらおうちに電話するよ」と半分冗談で伝えると、本当にさっと顔色が青ざめます。半分泣き出しそうな真剣な表情で「うちにだけは絶対に言わないでください」と訴えてきたりするので、相当叱られるのだなということがわかります。

 だいたいは上品で礼儀正しい子が多いのです。成績だって悪いわけではありません。それだけ厳しく躾られているのでしょう。それはそれで大変いいことなのですが、あまりにも管理されすぎていて自助努力のようなものが生まれてこない。管理された中で最低限のことをこなしてとにかく怒られないように頭だけ下げておくという姿勢なので、いつまでたっても勉強自体の楽しさに気づけないのですね。

 そういうご家庭は成績にも熱心ですから、小学校低学年のころから面談を希望されてきます。お母さまだけではなくお父さまもいらっしゃって「うちの子は長時間机に向かっているのでもっと出来てもいいと思うのですが」とおっしゃいます。あれだけ管理しているのに・・・という思いがあるのでしょう。
 しかし、もう一つ上の層には勉強自体を楽しんでいるグループがいます。こちらが何も言わなくても宿題どころか一学年下のテキストを復習していたりする。「そこまでやらなくてもいいよ」と言うと、好きでやっているだけですと答える。この子たちと互角に競っていくためにはやはり管理されて仕方なくやっているという姿勢では難しいでしょう。

 ご家庭でのコミュニケーションの問題が少しあるのかもしれません。私は管理することが悪いとはまったく思わないのですが、彼らがときどき友だちに「塾に来ているときだけ(保護者の方の目が届かない場所という意味でしょう)がほっと出来る時間なんだ」などと話しているのを聞くと考えてしまうことがあります。
 勉強にかぎらず楽しんでやる人間には結局何事もかなわないものです。楽しんでやれる方向に引っ張ってあげる工夫はやはり必要だと思います。
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幼児・小学生
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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