2009.11.12 15:16

子どもには言っておりませんが、数日前に合否の通知を開けている夢を見てしまいました。
お試し校、本命校の合格通知が同じ日に届き(実際にはあり得ないのですが)、封を開けると結果は両方不合格。そして目が覚める…
受験の夢に限らず、最近は夢ばかり見て熟睡感が全くありません。
何かアドバイスをお願いします。


 夢については昔から興味を持っています。夢を見たら書きとめるようにしていた時期があります。そういう習慣をつけると夢を見たあとで必ず目を覚ますようになります。残したメモを翌朝見て、そう言えばこんな夢を見ていたのか・・・と思い出したりしました。あるとき不思議なメモが残っていました。英単語なのですが、見た瞬間には意味がわかりません。辞書をひいてみてはっとしたのですが、それがちょうどそのとき私が迷っていることへの解答になっていました。潜在意識による何かなのだろうと思います。

 さて、困りましたね。
 お子さんの受験結果が心配であるというのは当然のことだと思います。それはそれでよいのです。ただお子さんもまた不安の中にいらっしゃることは間違いありません。私たち大人はその不安にどう対処していけばいいかということを教えてやらなければならない立場です。私たちがあたふたするのではなく、あたふたしているお子さんに正しい道を示してあげないと彼らは不安から何事も学べなくなってしまいます。

 まず、勉強は何のためにしているのかという大前提があります。これを単に合格のためだとか将来いい大学に入るための一里塚だから程度の気持ちではちょっと心もとないものがあります。
 勉強はご本人の人格の涵養のためにするものです。合格するにせよ残念な結果に終わるにせよ、受験生活を通じてご本人が人間的に成長されれば成功、それがまったくなければ失敗だと考えてください。

 小学生はまだ幼いということもあるのですが、出来る生徒がよく「私立の○○中学なんて偏差値50以下のバカ学校だよ」とか「うちの親がお前の受ける中学に行くぐらいなら区立に行った方がましだって言ってるよ」とか平気で吹聴したりしています。一方でまったくそういうことを口にしない優等生もいます。他者の気持ちを考えてみればもちろん変なことを言わない方が思慮深いのであって、そういう品性の差みたいなものは学力とは別に厳然と存在しています。この差は非常にこわいものだと「私は」思っています。

 どこの学校に受かったというキャリアも大切は大切ですが、それはあくまでも肩書きであって、三十分も話をすればその子がどの程度の人生観や深みを持っているかということはすぐに見抜かれてしまうでしょう。人格の陶冶、品性の形成ーーそもそも教育の目的というのはその一点にあったのではないでしょうか。
 どうかお子さんに合否とは別にこの生活の中から人間として大きくなるきっかけをつかみなさいとおっしゃってください。自分や他者の価値を点数や合格だけで判断しては危険だということを伝えてあげてください。得る気があれば受かっても落ちても得るものがあります。

 私たち自身の人生観も問われています。恐ろしい夢どころか、本当の世界が戦争になるかもしれません。飢饉が来るかもしれません。社会全体がひどく貧しくなることだってあり得ます。さらに疫病が流行るかもしれません。天変地異が来るかもしれません。そのときお子さんに何を望まれますか? そういう世界でもベストを尽くせる「力」というのは何なのでしょう? それはどうやったら身につきますか?
 明るく話し合ってください。明るく前向きに、人類全体が「大人」になるべきだと思います。
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2009.11.05 16:25

現在小5の子どもを持つ母です。
これまで大手中学受験塾に通わせておりましたが、毎週のクラス分けテストに疲れ果て(どちらかというと親の私が、ですが)、思い切って小規模で家庭的な雰囲気の中学受験塾に転塾させました。子どもは最初戸惑ったようですが、すぐに慣れて、思い切って転塾して良かった、と言ってくれたので転塾自体はさせて良かったと思っています。
今心配なのは、最近の試験で国語で偏差値にして30台という、これまででは考えられない成績をとってきたことです。子どもに聞いてみたところ、塾での国語は、答え合わせのみで解説はしない(テキストに掲載されている解説を読むように言われる)とのこと。時間がないので、解説まで手が回らないだろうというのは親としても想像がつくのですが、解説しないと意味がないような気がして、国語だけ個別指導を受けさせようか迷っています。
夫は、小学生の国語は本を読む習慣があるかどうかでほぼ決まってしまうので、うちの子のように読書が好きでない子をどのような塾に通わせてどのような指導を受けようとも変わりはないだろうからやめておけ、と言います。個別指導に通ったところで、解説を聞いてわかったような気分になるだけで、初見の問題がとけるようになるわけではない、と。

これから国語を個別指導に切り替えた場合効果はあるでしょうか。これまで読書の習慣がない子どもに読書を好きにさせる秘策があれば教えてください。


 国語の授業で解説がないというのはちょっと困りましたね。国語という科目は自分の解答と正解とが違った瞬間から本当の勉強がはじまるところがあります。なぜ間違えたのかということを自分で理解→納得しなければいけないということですね。このまま塾をかわらないのであれば、テキストの解説を丹念に読むようにしてください。そして、一週間ぐらいあいだを空けてもう一度同じ問題を解き直し、今度は本当に出来ているかどうか確認してください。通信だけで勉強されている仲間はそれで効果をあげているわけですから、きちんと解答を熟読すれば点数は少しずつ上がってくると思います。
 
 国語だけ個別指導をお受けになる手はあると思いますが、あくまでもご本人が望まれればですね。塾をかけもちなさるのはけっこう心理的にも負担が大きいので、お子さんがいやがるようでしたらやめておかれた方が無難です。結局、それぞれの塾に複雑な人間関係があり、そういうのを煩わしく感じるお子さんは勉強でのプラスの効果以上にマイナスの要素が出てくる可能性があるのです。

 読書というのはある種の文化です。ご両親やご兄弟が読書家のお宅には読書を好む子が多く、ご両親やご兄弟がスポーツを好まれるご家庭には活発でスポーツ好きな子が多く見られます。これはそれぞれのご家庭の文化の違いであり、もちろん優劣ではありません。
 ただ確かに読書好きの子どもに国語が出来る比率が高いのは事実です。おうちの方が読書をされている姿を見せたり、ご家庭のあちらこちらに書物が置いてあったりすると徐々にですが子どもは本好きになってくるものです。お子さんだけに読書を強いられてもなかなか本好きにはなりません。私個人は子どもたち全員を本好きにする必要はないと思っていますが、もしどうしてもご自分のお子さんを読書好きにしたいということであれば、ご家庭全体でしばらく「読書週間(月間?)」を作り、テレビやゲームを中断してそれぞれが読書に浸る時間を意識的に設けられるとよいと思います。読書好きのご家庭はお互いが読んでいる本の面白さを話されたりもしていて、そこからまた次の読書がスタートすることもあります。
 いずれにせよ、まだ小学生なのですからすべてはこれからです。明るくいきましょう。
 

 
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2009.10.29 13:40

もう試験日まで100日ほどになったのに、子どもは一向に本腰が入りません。
この状態が続くなら、受験させないほうがいいのかもと思ってしまうくらいです。このままだと本命どころか、すべり止めも危ないかも…。
もう1校すべり止めを受けさせたほうがいいのか、本命がダメだったときはどういう対応をとったらいいのか、考えてもどうしようもないと頭ではわかっていますが、あれこれ思いをめぐらせるのを止めることができません。そうこうしている間に親の私が胃潰瘍になってしまいました。
心身ともに親の私がもう限界のようです。

親がこんなに心配していると子どもに分からせるために、このことを子どもに話すべきでしょうか?あるいは全てが終わってから、「あのとき…」と子どもに聞かせたほうがいいのでしょうか。


 あたりさわりのないことを書くことも出来るのですが、あなたが私の親しい友だちであれば私はかなり踏みこんでお話すると思います。今日はそのつもりで書きます。
 親子、夫婦、恋人、師弟、どういう関係であれ相手に依存しすぎてはいけません。あなたはまずあなたとして強く自立し、そこからかけがえのない親しい関係を築くべきだと思います。

 恋人同士でよくありますね。「きみがいないと生きていけない」「あなたは私の命です」・・・そんな風に圧倒的な負荷を相手にかけ続けていては何かの拍子に相手は逃げ出したくなるでしょう。何年も何十年もその状態を強いるのは酷だと思います。
 ある高校生から私は「自分が勉強しているあいだ母親が寝ないので苦痛だ」という相談を受けたことがあります。「小学生のときからずーっとそうなんですよ」お母さまとしては精一杯の気持ちでなさっているのでしょうが、息子さんはもう放っておいてくれという気分なのですね。

 息子が小学生時代、私は彼が学校で暴れて三回も呼び出されました。お母さんではもう話にならない、お父さんが来てくださいということでした。先生には叱られましたが、そのことで私が意気消沈したりはしませんでした。もちろん「暴れるとみんなの迷惑になるから自粛しろ」と注意はしましたが、私自身は息子にとことん依存はしていないので冷静に距離を保てるのです。

 また私は複数のお母さまから「子どものことが心配で私はもう何年もずっと不幸(?)です」という冗談まじりの嘆きをうかがったこともあります。しかし、それははたして子どもの責任なのか? という問題はありそうです。
 私たちは私たち自身の主人であり、私たち自身のすべての状態について責任を負っています。幸福になるのも不幸になるのも私たち自身の責任です。そう考えなければ(他者の介在で全面的に幸不幸が決まってしまうのであれば)私たちはあまりにも無力ではないでしょうか。逆に言えば、現状がどんなに苦しくても自力で抜け出すことが出来るはずです。

 お子さんにも個として強くあることを教えてあげてください。個として強くあるべきなのですから、その時々お感じになられたことは話してしまってよいと思います。また勉強を十分しなかったために受験で落ちるということが、彼らにとってどれだけの人生「勉強」になるかということも考えてみてください。彼らの中にも強さを見る、ということです。
 強く明るくいきましょう。個として独立する今日の日をあなたの新しいお誕生日と考えてください。
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2009.10.22 12:22

塾から冬期講習のお知らせがきました。内容はこれまでの総復習と過去問のようなので、家で私が見てやればできるのでは、と思っております。子どもはどちらでもいい、と言っています。
私としては、少しでも出費は押さえたいと思う反面、やはりモチベーション保持のために必要かなと迷っております。 アドバイスおねがいいたします。


 以前も書きましたが、ご家庭の経済状況はある程度お子さんに正直に話してしまっていいと思います。きちんとお話になればそのこと自体で文句を言ったりは絶対にしないものです。どこかに隠された何かを感じるから彼らは反発するのです。本当のことを真剣に話してあげればむしろしっかりしてくるぐらいです。
 ですから、本当に経済状態が厳しいのであれば「あなたのやる気が見えないから」などと言わずに「お母さん(お父さん)がどこの塾より手厚く見てあげるから大丈夫」と明るく言ってあげてください。経済が苦しいときはあくまでも明るさが大切です。

 ただ通うこともむりではないというのであれば、まとめの時期の冬期講習だけは通われてもいいと思います。たとえば参考書などを見てみますと、あちらこちらに【重要】という印が出てきます。そしてたしかにそれはぜんぶ重要には違いないのですが、重要だから絶対に覚えておかなければいけないことと重要ではあるもののその場で考えれば何とかなるものに分かれてきます。その場で何とかなるものについては私は授業中に「ここは国語の先生としてはぜんぶ覚えておいてもらいたいのだが、他教科が大変なら覚えなくていい。その代わり、いま説明したようにその場で考えられるようになりなさい」と言います。
 
 やみくもに大量に暗記しなくていいのだということがわかると苦手科目の方に時間を回せるようになります。
 こういうことはプロの先生から見るとたくさん出てきます。ですから、一冊のテキストをあちらこちら飛ばしてやったとしても大きな効果が期待出来るのです。自力でやっているとそのへんの強弱がわからないためにぜんぶをやり終えようとしてくたくたになるか、終わり切らないで単純に断念してしまうか、どちらかになってしまうことも多いのです。

 またライバルがたくさんいるというのも非常に効果が大きいものです。Z会進学教室の講習では全日程の半分しか出席出来ないのに来てくださる生徒がいるのですが、席を置いておくことで休んでしまった日もテキストに向かって自習する気力がわきましたと言ってくれます。○○くんも××さんも今日はこの単元を勉強したのだと思うと、自分だけやらないままではいられないという気持ちになるのだそうです。
 志望校について友だちと話し合うのもとても刺激になります。簡単に言うと塾でいい仲間が出来るということですね。

 もちろんどこの塾にするかは考えないといけません。講習について電話で問い合わせてみてください。丁寧に答えてくださらないところはちょっと心配です。また講習の説明会などには参加されることをお勧めします。教室責任者がどのような方か確認しておかれると安心でしょう。
 明るくいきましょう。


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2009.10.15 14:30

テストなどでわからない問題があるとこだわり、そこで手が止まってしまいます。
適当にあきらめ、できるものをさばいていくようにさせたいのですが、本人は聞く耳を持ちません。よい方法はないでしょうか。


 こういうお子さんはじつはたくさんいます。基本的に生真面目で、わからないものをどんどん飛ばして解いたりすることに強い不安感を抱いているのです。ましてや「出来そうな最後の問題から手をつけよう」なんてとんでもない! という感じでしょう。
 その生真面目さは悪いことではないのですが、テストではたしかに損ですからちょっと解きほぐしてあげる必要がありそうです。

 テストはふだんの勉強と違って、点数をとるゲームみたいなところがあるということを納得させてあげてください。出来るものを見つけること自体が、そもそも実力の一部なのです。入学試験では基本的にだれも百点はとれません。百点どころか九十点、八十点とることさえ相当難しい。そうするとその出来ない二十点なり二十五点なりがどの部分なのかということをすばやく見分けることが重要になってきます。

 中学生ぐらいになりますとテスト問題を前にしてだいたいの時間配分をする生徒も出てきます。【1】に何分、【2】に何分、【3】に何分・・・そして得意な【3】から手をつけようという感じですね。当然得意なものからやっていきます。
 予定の時間が過ぎてしまったらよほど正解に近づいていないかぎりは次の問題に進みます。不安ですね。しかし、その不安に打ち勝つこともまた実力のうちだと彼らはきちんと理解しています。

 こういうことはある種人生観の問題でもあるので、じっくり話してあげないと理解出来ないでしょう。横から「そんなの飛ばしちゃいなさい」「ほらまた手が止まっている!」ぐらいではなかなか納得出来ないと思います。ふだんはきちんとはじめから粘り強くやっていくことが賞賛されて、試験のときだけ「いい加減」みたいなやり方を奨励されても理解出来ないのは仕方がないのかもしれません。

 模擬テストを受けていくうちにだんだん慣れてくるとは思います。復習するときあきらかに出来ていただろうというところがあれば、こういうもったいない部分をつぶしていくことがあなたのテーマなのだ、そういう実力の見せ方をする必要があるのだと説明してあげてください。
 どうして要領が悪いのだろうと大人はいらいらしたりしますが、そこは一歩一歩です。強く叱らず、大胆な精神も必要だということを少しずつ伝えてあげるとよいでしょう。
 明るくいきましょう。
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2009.10.08 00:30

単純な用語などの暗記をいやがります。実力はあると思うのですが、知識などのツメが甘いため、成績がいつまでも伸びません。

 暗記を面倒がる気持ちはわかりますが、暗記がいやでは試験で点数がとれません。国語でも三割ぐらいは覚えていれば得点出来る問題(漢字・語句・ことばの意味・文法など)が出題されます。中学入試でも高校入試でもまずそういう分野を基礎点として確実に得点しておく必要があります。ですから大前提として、たとえいまはきらいであってもいつかは必ず暗記の出来る人になってくれないと困ります。
 その覚悟が第一歩ですね。暗記が苦手でもいいでしょう? ではなく、絶対にやらなければいけない、その習慣をつけなければいけないという覚悟。それをまず固めましょう。合格する人は「全員」がやることなのですから、そんなにつらいことではありません。
 
 次に暗記のコツですが、ただテキストをぼーっと眺めているではだめです。五感をすべて使い切るぐらいの気持ちを持ってください。漢字を例にあげましょう。「奮起」という字を覚えることにします。「ふんき」と声に出してください。「ふんき、ふんき、ふんき」と発音しながら三回ずつ「奮起、奮起、奮起」と丁寧に書きます。それから意味を口頭で言ってください。「奮い起こすこと」あたりまえですが、いいでしょう。「奮い」と「起こす」という概念が頭の片隅に残ればより強く記憶出来るはずです。

 さらに暗記用のノートを作ってください。暗記しなければならないことはそのノートにすべて三回ずつ書きます。科目ごとに分ける必要はありません。毎日勉強が終わったときおうちの方がノートを点検してあげると励みになるでしょう。「こんなによく覚えたね」と。ノートに書きこんでいない日は暗記をしていないということになります。それではいけないということもよくわかります。
 以前復習ノートのお話をしました。復習したことを書いておくノートですね。テストでの漢字のミスなどはどちらに書いたらいいのか迷う方がいらっしゃるでしょう。どちらでもいいのですよ。どちらに書いてもちゃんと勉強になります。安心してください。形式主義に陥らないようにしましょう。

 覚えたあとにノートを撫でている男子生徒を見たことがあります。何をしているのかと訊くと「覚えられるようにお願いしているところです」と答えました。ばかばかしいようですが、そういう気持ちも大切ですね。書きこんだページはその日の勉強を終えたときに撫でてあげてください。迷信みたいですが、その種の真摯な姿勢が子どもたちの能力を深化拡大させていくように私には思えてなりません。努力している自分を心からねぎらうということですね。
 明るくいきましょう。
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2009.10.01 14:00

「おさえ」として考えている学校があるのですが、あまり偏差値の低い学校名を子どもに言ってモチベーションが下がるのを心配しています。おさえとして受ける学校は直前まで言わないものなのでしょうか?

 ある私立中学(高校)の先生から直接うかがった話です。合格の手続きのときに泣いている子がいる。ときにはお母さままで泣いていたりする。入学式のときでさえ泣き出す子がいる。一人が泣くと他の子もつられて泣き出すので困ってしまう。
 すべて第一志望校に受からなかったので泣いているそうです。この学校がそこまでいやなのかなと心配になると苦笑されていました。その子が入ってきたということは別の誰かを落としているわけで、そんなにいやいや入って来られてもどう対処したらいいのか困惑してしまうというお話でした。

 運悪く「おさえ」と考えていた私立中学に進学してしまったもののご本人もご家庭も愛着が持てなくて・・・というご相談を何度も受けたことがありますが、そうかと言って一般に私立中学から高校受験をするのは非常に難しいので、結局六年間我慢しなければいけないということもありえます。 
 あまりにも不本意な「おさえ」を用意しなければならないのであれば、あえて公立中学校に進んで高校受験で頑張るという手もあります。それが可能であれば学校をしぼりこんでいくことが出来ます。

 そもそも「おさえ」という用語自体、あまりいい響きではありません。出来ればあくまでも「志望校」という用語を使ってあげてください。第一志望校、第二志望校、第三志望校・・・塾の先生も便宜上「すべりどめ」だとか「おさえの学校」だとかという用語を使われますが、ご自宅では「どこの志望校も全力で突破する心構えで、結果的にどこにご縁があってもあくまでも『選んだ』学校なのだから、堂々と胸を張って通いましょう」と言ってあげてください。
 ときどき激励の意味で保護者の方がおさえの学校を「あんな学校しか受からなかったら恥ずかしいぞ」などとお子さんに伝えてしまうケースがありますが、避けられた方がよいのではないかと思います。
 
 最近の私立中堅校はじつにいろいろな工夫をしています。制服を変えたり男女共学にしたり数学の授業だけは毎日実施したり(すばらしい工夫だと私は思いました)実験設備を充実させたり英語だけで英語の授業を進めたり・・・それほど偏差値は高くないもののいい中学(高校)はいくつも出てきました。
 やはり最低限親子で気に入る要素のある中学(高校)だけを受けたいものだと思います。ときどき塾の勧めるままに一度も見に行ったことのない学校を受験されるケースなども聞きますが、それは厳密に言えば対象の学校に対しても失礼であり、万が一進学なさることになったらいろいろと問題が出てくるのではないかと思います。

 仮に第一志望校でなくても、私が道を作る。この中学高校を代表して私が大学入試では結果を出す。だから校長先生も担任の先生も先輩も後輩も、みんなで期待していてください・・・そんな気持ちで通えれば、いわゆる一流校で何となく埋もれてしまうよりはるかに充実した中学高校生活を送れるはずです。
 明るくいきましょう。
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2009.09.24 12:22

成績が伸び悩んでいます。子供が第一志望に受からないのでは・・・と弱気になってきました。どういった言葉がけをしてあげれば良いのでしょうか。また志望校を今から変えた方が良いのでしょうか。

 成績の伸びというのは不思議なもので、しばらく勉強を続けているとあるところで大きく伸びます。それからいくらやっても少しも変わらない時期があり、またしばらくするとぐんと伸びます。つまり「努力しても努力しても変わらない期間」を過ごす必要があるのです。そういう時期に蓄積したものがある日突然その子の視界を広げるのですね。見えてきたと実感出来る日が来ます。ちょうど液体が気体に変化するのによく似ています。量が質を変えるということです。

 あたりまえですがなかなか伸びないからといって何もしなくなってしまったら大きく伸びる日は来ません。ですから、親子でまずこうした仕組みを知っておく必要があります。あなたが十分伸びていないのはまだ量が質に変化していないだけなのだよと声をかけてあげてください。
 さらに伸びないという感情を本人が抱かないように気をつけましょう。どうせ出来ないんだという劣等意識は何よりも勉強に対するやる気を減退させます。自分は出来ないと思いこんでいる子が努力しようという気持ちになるわけがありません。

 成績を伸ばしたいと焦るあまり雑な勉強にならないように注意しましょう。さらに勉強をするだけではなく、勉強をしたことで今日は何を学んだのかということを確認する癖をつけましょう。今日一日机に向かっていてどういうことに感動しましたか? 知らないことを知ったわけですから、びっくりしたことはたくさんあったはずですよ。何も思いつかないというのは魂にまで届くような本当の勉強をしていないということになりませんか?

 出来る人というのはどういう人だか考えてみて下さい。あなたが出来る人になりたいのであれば、いま出来ないことを次々と出来るようにしていく「しか」ありません。当然ですね。出来ないことが出来るようになるということは、簡単に言えば徹底した復習主義ということです。ひらめかなくてもスピードがなくてもいいですから、復習だけは完璧にしましょう。完璧に「舐めるように」してください。

 最後に、お子さんに勉強に対して楽しむ感情を失わせない工夫が大切です。うんとおだててください。得点が少しでもとれたら褒めてあげてください。得意科目というのはそんなところから出来てくるものなのです。勉強が好きでなくても褒められることは大好きーーそんなところから勉強を好きになってきます。うんと認める。うんと褒める。褒めるところが見つからないなどというのは、大人側の怠慢だと私個人は自戒の気持ちを持っています。
 志望校はまだ下げなくていいです。十二月ぐらいまで様子を見ましょう。
 明るくいきましょう。そしてまた彼らの気持ちを明るくしてあげましょう。
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2009.09.17 12:50

いつまでたっても受験勉強で本気が見えず、親ばかりが空回りする現状です。何か本気にさせるためにできることはあるのでしょうか。

 お子さんが本気になれないというケースはほとんどが幼くてということですね。受験がどういうものであるのか、勉強をすることがどういうことであるのか、本質的な問題がきちんと理解されていないのです。
 やはりおうちの方がそのへんのところは根気よく話して聞かせる必要があるでしょう。それも「合格のために勉強するしかないから」などという理由では本人はいつまでたってもやる気にならないでしょうから、合格することの意義を繰り返し切々と話してあげる必要があります。

 本気になっていない子どもに対して、やたらと厳しく接するという手はないことはないのですが、たいていどこかで破綻をきたします。運よく合格出来たとしてもあまりにも厳しいというのは、のちに必ず問題が出てきますのでそういう形はなるべくならとられない方がいいと思います。
 それよりはスケジュールをきちんと組んで、勉強時間や勉強内容の約束事を作ることをお勧めします。何曜日は何時から何時まで何を勉強するというような、ある種の取り決めですね。一緒に作りながら「無理ではないよね?」と確認し、確認したものについては実行させるということですね。

 おうちの方の人生観みたいなものを話すことも効果があります。たとえば「お母さんは大金持ちになりたいとまでは思わないけど、あなたを私立のいい学校に進ませてあげられるのは、やっぱり勉強したことが役にたっているのよ」とか、「パパの会社に入ってきた人たちを見ているとよい学校を出た方が有利みたいだぞ」とか。
 昔ある生徒に私は「うちのお父さんは自分は社長になろうと思ってもいないくせに、ぼくにだけ一番を目指せと言ってすごくずるい」と泣かれた経験があるのですが、そういうこともおおらかに話し合うなかで勉強の位置づけみたいなものを見つけていかれるのがよいのではないかと思います。勉強というものに対する哲学ですね。

 ただがみがみと勉強しろ勉強しろと言い続け、ご家庭の雰囲気が陰気でとげとげしいものになってしまっては、勉強=暗くてつらくていやなものというイメージがすりこまれてしまいます。勉強することは間違いなく価値のあることなので、楽しいものというイメージを何とか残した形で先につなげていきたいものです。
 明るくいきましょう。
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2009.09.10 09:30

模試の成績が安定していません。志望校を決めていたのですが、併願校で悩んでいます。

 模試についてはいろいろな考え方がありますが、会場での試験に慣れるという意味でも何回も受けた方がいいと思います。三回ぐらいの平均値を出してみてください。二回ではちょっと不安です。三回の平均値がだいたいその人の実力になります。

 模試は受験時の努力というより、その二三ヶ月前の努力が反映されています。ですから、夏から頑張りはじめたという人はまだ結果が出なくて当然です。二三ヶ月後に点数や偏差値としてあらわれてくるはずです。
 模試の受け方でいちばんまずいのは点数や偏差値を見て一喜一憂しているだけという態度です。模試は健康診断と似たところがあり、数値で自分の不得意科目や点数のとれない分野を示してくれるものですから、そこを徹底的に補強するように努めてください。ふだんの勉強にプラスしてその分野は早急に穴を埋めてください。

 基礎的なことはわかっているのに組み合わせがうまくいかなくて点がとれないという人がいます。いわゆる実戦力不足ですね。これから入試問題の「過去問」を集中的にやっていくことでとれるようになってくるでしょう。
 厳しいようですが、合格可能性について軽視するべきではありません。それが現実であると受け止め、絶対に公立中学には進みたくないということであれば、安全圏からも志望校を選択しておく必要があります。中堅校にもいい学校はたくさんあります。

 一つだけ大切なことをつけ加えておきます。
 模試で一教科でもよい点数、偏差値をとれているものがあったら、うんと褒めてあけてください。全体の成績がよかったら一家で大騒ぎしてよいと思います。逆に悪いときは補強する必要はありますが、結果については本人を責めないことです。こんなこともあるよとさらりと流してください。
 じつは模試がきっかけになったという人はとても多いのです。だいたいが、そこから何かしら自信を持って頑張れるようになったと言います。ところが、そういう人の成績をあとで客観的にながめてみるとたいした結果ではなかったりします。しかし、本人はそこに何かを感じたのですね。それが大きなきっかけになる。

 勉強は本人がするものですが、私たちの出来る最大のことは彼らに「自分には何かしら未知のすごい力が眠っているぞ」と気づかせることではないかと思います。
 明るくいきましょう。
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プロフィール

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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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