2020.03.15 11:55

 さまざまな先生方がお若い方に向けて、こういう時期だからこそ本を読んでほしいということを提案されていますね。いろいろ趣味的なことに時間を費やすのはいいものの、毎日の生活で活字を読む習慣もつけてほしいということですね。動画などではなく、活字で読む。するとあとあとまで余韻が残ります。その余韻について、また全然関係のないところーー電車の中とかお風呂の中とかーーでふと考える。そうしたことの繰り返しが、思考力や理解力をつけていくのだと思います。
 
 現在、週に2回ぐらい教室に顔を出していますが、3月からは渋谷教室も新体制になっているので、お邪魔をしない程度です。すると当然、時間があります。読書というのは何も自宅の机の前でうんうんうなりながら実行しなければいけないわけではありません。公園のベンチでとかカフェでコーヒーを飲みながらとか、状況もまたあれこれ楽しむべきだと思います。知的な娯楽ですから。
 先日、吉祥寺に出て適当に本を買いました。
 
 最近は、行きあたりばったりに買うことが多いですね。仏教と禅についての本でした。夕方、吉祥寺でときどき行くいわゆる「パブ」に入ってビールを2杯飲みながら読みました。そのお店で買ったばかりの本を一人で読むというのが、私には娯楽なのです。
 するとこういうことが書いてありました。ある国で内戦があった。テロが起こり、お寺の見習い僧(子どもです)がたくさん殺された。それからしばらくしてテロ組織のある地域が津波に襲われた。
 
 行き場をなくしたテロリストたちは大量にあちこちのお寺に逃げこんできたそうです。テロ事件が起きたお寺にも来た。それをお坊さんたちは献身的に助けたそうです。食べさせてやり泊めてやり救援物資も可能な限り与える。お宅の見習い僧を殺した人たちなのですよという訴えには、それはそれこれはこれですとさらりと答えた。
 その話を書いている人も「だから仏教はすごい」とはひと言も言っていない。まあ、ブッダの教えはそんなものです的なのんびりした筆致でした。
 
 黒ビールを飲みながら読んでいて、この記述には本当に考えさせられました。人間の能力にはいろいろあって、何メートルをどれぐらいのタイムで走るとか数か国語が話せるとか、場合によっては宙に浮くというような超能力(?)を持っていらっしゃる方もいるかもしれない。
 しかし、人間の能力の本当の究極的な開花はこういうことなのではないかと思いました。映像だけだったら「へええ」と感心して終わってしまったでしょう。
 
 暮れなずむ吉祥寺の街を眺め、黒ビールを飲みながらページを行ったり来たりしていたからこそ、こんな話も書く気持ちになりました。内容だけでなく、吉祥寺のパブで読んだな・・・というようなことがセットになって永遠に残る。まあ(閉鎖空間ではない)お気に入りの場所に、何かしら本を持って出かけてみてください。たくさん読まなくてもいいですよ。
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この記事へのコメント

  • 1, 自営業さん 2020.03.16 11:49
    長野先生、こんにちは。
    素敵な時間を何度も重ねて、人は幸せを深めていくのですね。
    感動すること度々です。
    有難うございます。これからも楽しみにしております!
  • 2, 長野先生さん 2020.03.16 13:42
    自営業さま

     こんにちは。
     コメントをありがとうございました。3月中、何本か記事を更新いたします。

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35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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