2019.12.01 01:17

 自分は現在こうしていわゆる「教育関連ブログ」を書かせていただいていますが、本来は文芸的なものを書きたい気持ちが強く、時間の余裕ができたらどういう形にせよそちらに注力しようと考えています。ここまでくると、発表のチャンスがどうのこうのはもうどうでもよくなってきて、要するに中途半端な形で寝かせている存在をとうとう世話できないままで死んでしまうのはしのびないという変な気持ちがあります。
 文芸的な作品には、不道徳なことも平気で書けます。非常に不可解なことも書けます。
 
 ウソもたくさん書けます。事実よりよっぽど本当に近いウソというのがたくさん存在し、それを外に出したい気持ちが強くあります。まさか現実世界で口から出まかせばかり言いふらすわけにもいきませんから、創作物の中で大量に本当のようなウソ、ウソのような本当を活性化させたい思いが強い。
 現実の事件はそのままの形ではなかなか赤裸々にできません。そこでウソの衣を着せて発表する。
 
 もう40年以上昔の話なのでどなたにも迷惑はかからないと思うのですが、私はあるところで絶対にありえない組み合わせのカップルを目撃したことがありました。1人は私がよく知っている大人でした。不思議としか形容しようがない相手と手をつないであるところを歩いていました。
 当時自分はまだ中学生か高校生で、その出会いに驚いてふと彼らの前に立ってしまった。ところが、私のよく知っている人物は完全に私を黙殺しました。
 
 あとあと考えるとそりゃそうだろうという気がしますが、そのころはなぜ自分を無視するのかわからなかった。まだまだ子どもだったのですね。
 しかし、こうした話をそのまま書いても面白くない。面白くないというのは切り取られた事実だけを投げ出しても物語としてのふくらみが出てこない。そこでもっともっと複雑な前提を考え、意外な組み合わせで人間の不可解さを表現したくなってくる。
 
 文学とか文芸とかというものは、本質的な人間の不可解さを説明ではなく描写によって表現するものでしょう。ウソの中に真実が宿る。真実が宿らないウソというのもありますが、それはつまらない。真実以上のウソを心の底に飼い続けて生きてきた。それが試される瞬間が作品なのではないかと考えています。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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