2019.09.17 09:09

 大人はそれほどでもないのでしょうが、子どもの心は日々進化成長しています。外からだとなかなか見えないために、よほど意識していないと忘れられてしまったりもしますね。よく「中学時代1年間に10センチ以上背が伸びたよ」などというお話を耳にすることがありますが、当然心の身長も10センチ以上伸びているはずで、大人はそのあたりを十分配慮しないといけないと思います。
 成長に害になるようなことをしてしまうとまずいですね。さまざまなことがうまくいかなくなってしまう。
 
 ここはよく考えないといけないのですが、問題はこちらが「正しいかどうか」ではない。たとえば「子どもを厳しくしつける」という考え方があり、それはそれで正しいことだと思います。甘やかしていい加減に育てるよりよほどいいことではあるかもしれない。ただ相手によりけりでーーそれこそ小さいころの私自身のようにーーとことん弱虫であれば、厳しくしつけられて一方的に萎縮しだめになる可能性もあります。
 するとそれは健全な心の成長に結びつきません。正しく指導しても相手によっては逆効果ということもありうるわけです。
 
 毎日毎日接している大人が、相手の特性を見きわめながら与えていかないといけないでしょう。その能力こそが真の意味での子育ての能力と言えるのではないか。
 これまでも同じ話を書いていますが、月刊誌に優秀な大学に進んだ方のご家庭がどうであるかというような特集記事が載ることがあります。毎回毎回同じことが書いてありますが、ご家庭が穏やかで温和な、まるい空気を保っていらっしゃるということが書かれている。心が成長できる環境ということです。
 
 これは名人になるような棋士のご家庭もそうだという話を聞いたことがあります。亡くなられた米長元名人は将棋の強い若手棋士のご家庭を片っ端から訪問されていました。そして、まったく同じ結論を出されていた。
 そういう状況であれば、安心して心が成長できるということなのだろうと思います。要するに環境作りに成功している。
 ですから、極端に反抗的であるとか乱暴であるとか投げやりであるとかということであれば、絶望せずに「ここから」環境に修正を加えていかれたらいい。
 
 怒鳴らないとか愚痴らないとかからかったりくさしたりしないとかということは基本中の基本で、叱るにしても「話をじっくり聞く」形でとにかく徹底的に聞いてやる。かぶせるように意見したりせず、こちらの言いたいことは後日に譲るぐらいの余力がほしいと思います。
 言いたいことがあるなら言ってみろと言い、子どもがおずおずと喋りはじめるなり「そんなことだからお前はいつまでたってもだめなんだ!」と激怒するようではまったく逆効果だと思います。
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この記事へのコメント

  • 1, ゼラニウムさん 2019.09.17 19:50
    つい昨日、中1の子供が今日提出すべき宿題をやっていない。私にはやっていると言っていたのにそのだらし無さにカッとなってしまい、頭ごなしに「だからダメなんだ」という口調で叱ってしまいました。冷静になると不要な事ばかり子供に対して当たっていました。子供は黙って聞いていましたが、固く心を閉ざしてしまったかも知れません。母子家庭という事もあり、毎日が慌しく子供の勉強の進み具合をしっかり見てあげられない事や子供の気持ちをもっと尊重しなくてはというプレッシャーが重なりフラストレーションとなり子供に度々当たってしまうのです。長野先生の仰る、温かく穏やかで丸い空気、そんな中で子供を伸び伸びと成長させてあげたいと思いつつ、それが今はとても難しいと感じている自分に涙が出てきます。とりとめのないメッセージになってしまい申し訳ありませんでした。
  • 2, 長野先生さん 2019.09.18 01:05
    ゼラニウムさま

     こんばんは。
     進むべき方向さえ見えていれば大丈夫ですよ。いろいろな失敗は、人生どうしてもつねに出てきますね。そのあとが問題です。方向を間違えないということだけです。あなたが涙を流された事実はとても美しいと思いますよ。それもまた進むべき方向性への予感ですね。つねに「ここから出発」なさってください。すべてうまくいくはずです。

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