2019.09.08 01:03

 先日ある商業施設を歩いていたら、大昔好きだった曲が流れていました。プレジデンツというソウル・グループの1970年ごろのヒット曲で、タイトルがめちゃくちゃに長い。1回書いておくと「5-10-15-20-25-30イヤーズ・オブ・ラヴ」という曲です。
 私は当時中学生で毎日FEN放送を聴いていた(音楽のためだけですが)ので、日本ではまったくヒットしなかったこの曲を知ることができました。
 
 典型的なソウル・バラードで、5-10-15-20-25・・・とそのまま歌っていくというのはすごい発想というか何というか。のちのち日本でもLPレコードが発売されたのですぐに入手しました。いまは手もとにないのですが、確か対訳もついていたような記憶があります。細かいところは忘れてしまいました。
 当時、通学途中のバス停に好きな女の子がいました。
 
 人目をひくとても美しいお嬢さんでーーそういうことはだんだんわかってくるものですがーー私より1つだけ年上でした。前年の秋にはじめてバス停で会い、中学2年生だった私はひと目で恋に落ちました。とは言え私は年がら年中恋ばかりしていましたから、そんなに深刻なものではありません。ただ彼女の存在が私を感化したのは確かです。
 友だちに、その子と話せるようになったという作り話をよくしました。願望を、そのまま事実みたいに話していたのです。
 
 彼らの多くは私の作り話をうのみにして、うらやましそうな反応を見せました。この曲を知って、私は自分はまだ1年間しか恋していないが、30年後も好きでいるだろうか? と真剣に考えたものです。15歳の自分が45歳になるまで好きというのはどういうことなのだろう。
 その女性の名前も住まいも、結局何ひとつわからないまま別れ(?)ました。バス停で会うだけですからどちらかがその時刻のバスに乗らなくなれば、あっという間にさよならです。
 
 30年どころかあれから50年になります。
 先月だったかな、バス停にいた彼女のことをちらりと思い出した日があります。どこかでばったり会えたり話せたりする日が来るのではないかと考えていた時期もあった。人生はそういうものではないかと期待していたわけです。そうではありませんでした。残念であるような気もしますが、救われている気もします。
 いま会ってもお互いにわからないでしょう。それもまた救いということになるのだろうと思います。
 
 
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この記事へのコメント

  • 1, すみれさん 2019.09.09 09:46
    人生にはいろんな救いがありますね。
    それを絶望とか諦念とか名付けず救いと言えるところが人間力ですね。
  • 2, 長野先生さん 2019.09.09 10:20
    すみれさま

     こんにちは。
     歳をとってきて、うまくいかなかったことはある意味で救いではないかと考えるようになりました。この「瞬間」に最大の幸福を構築するということでもありますね。

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