2018.01.04 06:50

 禅の本なんかを読んでいると弟子である求道者の質問に師匠はしばしばめちゃくちゃな答を返しています。わざとですね。全然関係ないことを言ったりする。私は本格的に禅を研究しているわけではありません。面白いので、あくまでも読み物として宗教関係や哲学関係の書籍を読むことがある程度です。学術的な姿勢はまったくないですよ。
 弟子の質問はある意味でせっぱつまっている。それに対して師の回答はまったくのんびりしたものだったりするのが面白い。
 
 これこれこれはどういうことなのですか? と弟子は質問します。そのことが解決しないともう生きていけないぐらいの切迫感がある。すると師匠は杖はどこか? と答えたりしている。あるいはおまえは誰だ? とか。
 具体例はいっぱいあるのですが、まあだいたいそんな感じです。いきなり殴ってしまった・・・みたいなケースもあったみたいですよ。
 難しいですね。質問者は質問でいっぱいいっぱいになっていて、他のものが入る余地がない。そこに隙間を空けているのではないかと感じました。
 
 だいたい質問の中にはどうしたらいいのかという答も含まれているものでしょう。そういうものだと思います。ですから質問者はじつはどこかで答に気づいている。うっすらぐらいかもしれませんが、こうしたらいい、こうするしかないという気づきをじつはどこかに持っている。
 そのあたりを可視化してもらいたくて他者に問いかける。どうしたらいいでしょうか。問いかけた相手が成熟した人間であれば、そんなの自分でわかっているだろう? という形で返すのでしょう。
 
 生徒から何か相談されたときに、私は自分の意見をあまり言いません。押しつけたくないわけです。だいたいは「きみには余力がある」という意味のことを伝えています。きみは成績がいい・・・ではないですよ。点数なんかとはまったく別に、可能性や能力があることを認識してもらいたいのです。
 仮に何かで失敗してしまった方がいたとしますね。1つの扉は確かに閉じてしまったかもしれません。ただ代わりに開く可能性のある扉が、無限に存在しているのも事実ではないか。そのあたり目を向けられるかどうか。
 
 どうしたら勉強ができるようになりますか? という質問がありますね。あなたはじつはもうわかっているはずです。あとは実行に移す意志と余裕ときっかけですね。きっかけというのは大きいかもしれません。きっかけはつねに「いま」ではないですか? 本当の意味でいま以外の時間を握っている人はいないわけですから。
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この記事へのコメント

  • 1, TOMYさん 2018.01.04 14:26
    あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。
    さっき、ある私鉄の駅で全身刺青の男性に「生活保護を受けていて丸2日食べてないのでパンとコーヒーを買ってくれませんか」と言われて断れませんでした。しかし僕はまだ養ってもらっている身で、お金も親のなので申し訳なくて今日は昼ごはんを抜くことにしようと思ったのですが、食べてしまいました。こういう断れない自分が嫌です。
  • 2, 長野先生さん 2018.01.04 15:14
    TOMYさま

     こんにちは。
     いや、それは断らなくて大正解です。ご自身が昼ご飯を食べたところも正解。ぜんぶ正解で、世の中はきちんと成り立っているという証明だと考えてください。
  • 3, えりんぬさん 2018.01.04 21:36
    先生が以前授業でお話されていた10年くらい前に高校入試で出題された、主人公の孤独が伝わってきて採点してて泣けてきた話って結局なんだったのですか?
  • 4, 長野先生さん 2018.01.05 06:03
    えりんぬさま

     おはようございます。
     そんな話をしたかね。学芸大附属高校の入試問題で、遠藤周作さんの小説だった。2007年ではなかったかな。いくつかバージョン(?)があるのかもしれない。私が以前読んだものとはちょっと違う感じだった。試験に出ていたものに非常に感動したよ。
  • 5, えりんぬさん 2018.01.05 18:00
    ありがとうこざいます。
    ただ、問題はH.25年以降しか学校のサイトはダウンロードできず、問題集をアマゾンで売ってはいましたが、もう私18なのですみませんがタイトルを教えていただけませんか?
    よろしくお願いいたします。
  • 6, 長野先生さん 2018.01.05 20:23
    えりんぬさま

     こんばんは。
     改めてさきほど調べてみました。「犀鳥」という小説の冒頭部分だと書いてありました。教室にいらしてくだされば、過去問はありますよ。平成19年度ですね。

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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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