2017.12.23 04:49

 自分の考えていることを他者におしつけようとすることはまずありません。意見を求められれば述べることはありますが、自分の意見がベストであるとは当然考えていないので参考にしていただければそれでいいですし、無視されても気に病むことはまったくありません。
 強く「どうしたらいいでしょうか?」と求められないかぎり、そんなに強く意見を言わないということです。
 
 先日、ちょっとそんな機会がありました。悩んでいる方からご相談を受けた。
 くわしくは書けませんが、要するに外の世界を見てどう生きてもある意味希望がないではないかという状況に陥っている。
 簡単に書くとこういうことです。Aという方向に進みたい。そこでちょっと調べてみると、Aにはこれこれこういう問題点があることがわかる。これはひどいということでBという方向なら希望があるだろうと思う。ところがやはり調べてみるとBにも問題点があることがわかってくる。
 
 真面目な方なので、考えれば考えるほど突きつめれば突きつめるほど道がなくなっていく感覚がある。これでは人生行き場所がないのではないか。簡単に書くとそういうご相談でした。
 私はご自身の充足だけを考えるようにとお話した。外の世界は一切気にしなくていいから、ご自身を鍛えることだけを考えてみてくださいと。
 鍛えるというのは単純に強くなるなどという浅薄なお話ではありません。世間で言うところの自己啓発ではない。
 
 もっともっと深い部分でご自身を見つめる。深い部分での愛情の確認であるとか慈悲の持ち方であるとか弱いものに対する責任だとか他者の幸福に対する影響力であるとか・・・結果的に世の中はあなたがそうあることでよくなっていくのでしょうが、世の中をよくするために何かをするというよりはその人間の特質が「偶然」世の中を救ってしまうな強力な力。それだけを充実させてほしいと伝えました。
 何をするかではない。誰がするか、誰がするかの延長線上にはどのようにするかという問題が出てきますが、じつはそれがすべてではないか。
 
 仮にどうしようもなくて不正なことをするとします。罰を受けるのは同じでしょうが、誰がやるかで被害の形も相当変わってきます。無力ではないのですよ。大きな力の前では何もできないではない。自分だからこそ最小限の被害で抑えられるということがある。
 徒然草の法然上人ではないですが、たとえば昔の聖人であれば「やむをえぬ悪いことはできるだけ少なく、それ以上にいいことをするがよろしい」とでもおっしゃると思いますよ。人によるのです。その「人」になる。その「人」をご自身の中に作るということです。
 
 
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この記事へのコメント

  • 1, 桃李不言さん 2017.12.23 14:10
    先日先生にご相談させて頂いた者です。その節は本当にありがとうございました。こうしてブログでも取り扱って頂き恐縮です。
    あの時の先生の言葉で心が決まりました。結局何をするにしても、「自分」次第であるというお言葉で自信がついたように思います。
    前から感じておりましたが、先生のおっしゃることは無駄がなく、的確に真理を言い当てて下さるものであるということを改めて実感させて頂きました。本当にありがとうございました。
    あれから色々と考えて、やはり自分には政治が向いているのでは、という結論に至りました。政治談義をしているときのあの情熱は他に比べるものがないことに気づいたのです。この情熱も何かの運命がなせる技なのかもしれません。この決心に到達することができたのも、先生のお陰です。本当にありがとうございました。
  • 2, 桃李不言さん 2017.12.23 14:24
    まだ書き足りなかったのですが、字数制限の関係で書ききれませんでした(笑)。申し訳ありません。
    実は先生のブログをよく覗かせて頂いております。先日お伺いしたとき、先生がお痩せになっていて、実はかなり心配しておりました。そうしましたらブログの方で、体調が優れていらっしゃらなかった、という旨の記事を載せていらしたので、体調が悪い中わざわざ会って下さったのか、と思い、申し訳なさと有難さを同時に感じた次第です。その後、体調は如何でしょうか?
    寒さが日毎に増しておりますので、お身体の方もご自愛ください。また近況をご報告に参りますので、その時はまたよろしくお願い致します。
  • 3, 長野先生さん 2017.12.23 22:12
    桃李不言さま

     こんばんは。
     きみがこういう形になってくれていることは誇らしく思う。人は結局、「結果的に」救うことしかできないのだと思う。救おうという意図自体が恣意的なものだったりするからね。
     ただ十全にきみの人生を生き続け、結果的に最大限に救ってくれたらいい。最大限は意図しない部分で出てくるだろう。
     またな。

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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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