2015.05.28 00:37

 先日主婦と生活社の編集者の方から久しぶりにご連絡をいただきました。拙著「励ます力」が新宿の紀伊国屋書店さんでずっと売れ続けて(?)いるので、今後の展開についてご相談くださるというお話でした。何か質問はありますか? とも訊かれましたが、私としては置いていただけるだけでありがたいのでとくに要望みたいなものは出しませんでした。
 特定の本と特定の書店さんとの相性というのは、やっぱりあるそうです。ご縁ということなのでしょう。
 
 今年も渋谷教室で私は小さな講演会を実施するのですが、やはり反響が大きく1回目の定員70名も2回目の定員100名もどちらもあっという間に満員になってしまいました。昨年度まではここまでは集まってはくださらなかったので、これまた書籍の影響は大きいと感じます。
 基本的に私は何かを書くにせよどこかでお話するにせよ、関係ある方々に少しでも希望を持っていただきたいという強い気持ちを持っています。世の中にはいろいろな考え方があり地位のある方の「絶望するしかない」というような意見もときどき耳にしますが、私の姿勢はどんな瞬間にも希望はあるはずだという考えで一貫しています。
 
 陸軍中佐だった祖父が「戦場でさえ選択肢がある」というような不思議な発言をしていた話は以前も書きましたが、いまになってみるとそういう意味に近いことを表現したかったのではないかと感じることがあります。戦傷を負った祖父は晩年言葉が少し不自由でしたし、私も私で幼かったので真意をきちんと理解することができなかったのですが、こうやって勝手な想像ができるのはある意味で幸せなのかもしれません。
 私はーーそれこそ勝手にーー祖父の言葉もまた自分の人生観を補強する材料の1つとして解釈しています。
 
 書籍が売れないというお話はよく聞きます。確かに皆さん電車のなかでもスマホばかりご覧になっていますね。私個人は所有していないのでよくわかりませんが、家内も息子もそうなのでしょう。また有名な小説家の新刊が初版1万部程度(!)であるという記事も何かで目にしました。それでは生活できませんから皆さんたくさん書いて次々出版しなければならない。本意ではない方もいらっしゃるでしょう。
 ただそういう時代であれば、淘汰されてホンモノだけが残るという気持ちもあります。平安時代や鎌倉時代でさえいい作品は残っている。それこそ戦場で希望が見つかるのであれば、どういう状況下でも希望は創造できると信じたいですね。
 
 「励ます力」の出版は個人的に本当にうれしかった。ただ、喜んでばかりいてはだめなのであって、私がやるべきことはここを1つの突破口として希望の輪を広げていくことでしょう。書籍の販促活動もブログの記事も講演などもーーもちろん授業や面談もーーありとあらゆる機会を光をともすきっかけにしたい。
 厳しい時代だからこそ、声を上げる意味がありましたね。まだまだまだ旅は続きます。むりをせずエレガントに支えていくつもりです。励ます力ですよ。
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この記事へのコメント

  • 1, 新月さん 2015.05.28 08:07
    おはようございます。
    そういえば、図書館に予約した「励ます力」はまだ回ってきません!
    じわじわ世の中を励ましているのですね。
    私は手元の御本を読み直し、模試の成績にがっかりしている子を
    無理をせずエレガントに支えていける大人でありたいです。
    今回は、そっとしておこうと思います。
  • 2, 長野先生さん 2015.05.28 08:52
    新月さま

     おはようございます。
     模試も考え方次第ですね。いまの時期であれば「今後の方針」を示唆してくれたものとして調整をかけていけば十分でしょう。入試直前合格可能性20%未満と出てしまったある生徒は、首尾よく合格後も自分はその程度の実力なのだから・・・と努力を続け、難関校でついに1桁の順位まで上がることができました。
     否定されているものはじつは何もない、進むべき道筋の示唆なのだとお考えになることです。ここからですね。
  • 3, 長野先生さん 2015.05.28 09:51
    コメントをいただいた方

     こんにちは。
     いろいろと大変な時期ですね。ただ私は自身の核となる部分ーー尊厳や魂みたいなものでしょうかーーはどなたにも触れさせないように大切に守っているので、比較的落ち着いた生活を送れています。
     楽しいことうれしいことをつねに意識し続けてください。何度でもその部分を「凝視する」ことです。お好きな曲なんかにもそういう要素がありますね。
     また何かございましたらいつでもおっしゃってください。これからも間違いなくいいことはたくさん出てきますよ。
  • 4, 長野先生さん 2015.05.28 10:48
    コメントをいただいた方

     こんにちは。
     そうですね。正しい答が見えていらっしゃるように感じます。応援しておりますので、少しずつ前進なさってください。
     今後ともよろしくお願いいたします。
  • 5, ヒルマさん 2015.05.29 14:01
    長野先生には全く馴染みの無い分野かと拝察致しますが、ゲームやアニメのシナリオライターさん達には、語る力・描く力を備えた、素晴らしい書き手が幾人もいらっしゃいます。

    受け手の能動的な読解力・想像力が不足しているがゆえに、テクストだけでは豊かな世界観を堪能できない結果、映像・音声も併せ持たせなければ、商売として成り立たないのかもしれません。その一方、既存の作品を超越する高み・深みを目指すべく、たった一人の書き手だけでは創造力に限界があるために、グループワークで『ホンモノ』を創り出す道へ進んだ方もいらっしゃるのでは…と考えています。
  • 6, 長野先生さん 2015.05.30 00:22
    ヒルマさま

     こんばんは。
     グループワークというのは面白いですね。私はそのあたりときどき「真剣に」考えるのですよ。個が何かを生む。個の集合体が何かを生む。その質的な違いに興味があります。
     レッド・ツェッペリンは「個」ではとても無理ですね。しかしゴッホや升田幸三先生なんかはグループワークではどうだっただろう? とも考えます。非常に面白いテーマだと思います。
     ありがとうございました。

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35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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