2010.06.26 13:00

 お子さんを叱るのであれば、あくまでも効果があるかどうかで判断するべきでしょう。一般的にこのことは全然できていないような気がします。つまり大人側が自分の気持ちを抑えきれず、効果がないという事実にうすうす感づいていながらも叱っている。そんなケースが多いですね。もちろんそれで親側の気分が晴れるからいいのだと言われてしまえばそれまでなのですが、教育的な効果という点では逆効果かもしれません。

 先日、うちの息子が二度寝をして学校に遅刻しました。以前もそういうことがあり注意はしていたのですが、またまたやってしまいました。大人の私から見れば非常にだらしのないことですが、冷静に判断してその場で叱ってもまったく効果がないと考え、一切文句を言いませんでした。
 子どもは子どもで慌てているわけです。慌てて着替えている。当然本人もまずいことをしたと考えています。

 そういう状態の子どもに追い討ちをかけるように「お前は本当にだらしがない」とか「これで何回目だ」とか「そんなことだから成績も伸びないんだ」とか、ネガティブな感情を次々ぶつけたところで、あせっている当人にしてみれば傷口に塩をすりこまれるようなもので、逆に「うるせーな!」と爆発したくなるのは当然だと思います。
 私は静かに、遅刻するのはもうどうしようもないのだから自転車の運転にはくれぐれも気をつけろよと言いました。ともかく無事なのがいちばんだと。

 そのままにしておくとまたやるかもしれないので、帰ってきてから「もう一つ目覚ましをかけておくといい」と指示しました。息子は言いつけを守ってその後は遅刻をしていません。静かに伝えれば静かな反応が返ってきます。他者は鏡のようなものであり、相手の反応によって自分を知るということが人間関係には多々あるような気がします。
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幼児・小学生
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この記事へのコメント

  • 1, ななみさん 2010.07.01 11:39
    はじめまして。
    いつもブログを読ませて頂いております。
    ためになる話ばかりで、いつも考えさせられています。
    中学生の娘の母です。

    特に今回のお話は、とても心に残りました。
    私はつい感情で叱ってしまいます。
    娘のために、ではなく、いつも「自分を満足させるために」
    怒っているのだと改めて思いました。

    実は、今とても悩んでいることがあり、
    長野先生なら何かヒントを下さるのではないかと思いきって
    書き込みさせて頂きました。

    娘を、友人のお子様と比べてしまい、とても辛いのです。
    そのお子様は何でも良くできるお子様で、例えば娘が
    1週間かかってやっと9点取れるテストを、前の日
    1日ちょっと勉強しただけで、さらっと10点とってしまう、
    そういった具合なのです。

    娘が努力した結果の9点です。
    精一杯努力した娘を褒めてあげようと思うのに、
    どうしてもっと要領よく出来ないのか。
    どうしてあれだけやって、10点が取れないのか。
    そのお子様と比べて、ドロドロした気持ちが渦巻き、
    とても辛くなってしまうのです。

    昨日、同じような出来事がまたあって、
    とても耐えられないような気持ちになり、つい、
    「どうしてあの子のように出来ないのか」と娘に
    言ってしまい、娘を深く傷つけてしまいました。

    私がしていることは、結局は自分を満足させたいだけなのだと
    分かっています。分かっているだけに、自分の心の醜さに、
    心が押しつぶされてしまいそうなのです。

    長々と書き込んで、申し訳ございませんでした。

  • 2, 長野正毅さん 2010.07.01 13:01
    ななみさま

     こんにちは。
     コメントをありがとうございました。お気持ちはとてもよくわかります。どなたにもあることなのでどうかまずご自身を責めないでください。
     私の息子は勉強ができない時期もありましたしできた時期もありましたが、私は彼に対する態度を一切変えていません。少なくとも息子はそう感じているはずです。そう努力することで私自身の器を子どもに鍛えてもらったと考えています。
     お嬢さんは確かに天才型ではないのかもしれませんが、世の中のほとんどの人間はそうです。将来そういう方たちの気持ちがよくわかるいい指導者になれると思います。人の痛みがわかるとか「そうそう、そういうのってなかなかできないんだよねー」と実感できるとか、じつは大きなことだと思っています。
     ご自身がものすごく優秀だった方が必ずしもいい「先生」になれないのと同じですね。私なんか中学も大学もあっちこっち落ちているので、うまくいかない生徒の気持ちがものすごくよくわかります。
     日々、前進していきましょう。ご自身の課題に気づかれているということは、半ば解決に向かって踏み出しているということです。万が一、かっとなりそうになられたときは「理想の私ならどうするだろう?」と想像してみてください。だんだんうまくいくはずです。

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