2010.02.19 13:40

 これまでに何度か引越しの経験があります。引越すときはやはりちょっと寂しいですね。いまの賃貸マンションにはもう十年近く住んでいるので、ここを引越すときはやはり寂しいのではないかと思います。
 不思議なもので建物の方も人間が引越すときに調子が悪くなることがあります。以前引越す当日にベルが鳴らなくなったり電灯が切れたりしたことがあり、おかしなものだなと思いました。

 二十年近く昔の話ですが、引越してきた日に近所のおそば屋さんでカツ丼を食べました。何年かたってそこを出る日にまたわざわざ同じ店に行ってやはりカツ丼を食べました。
 そこはなかなか環境のいい街で、ときどきアイスクリームの移動販売車が音楽を流しながらやってきました。引越しの当日あの音楽ももう聴けなくなってしまうのかと感傷的な気分になったことを覚えています。

 昔住んでいたところをわざわざ見に行ってみることもあります。もちろん外から見るだけですが、ベランダがきれいに片づいているとやはりうれしいものですね。逆にひどく汚れていたりすると悲しくなります。
 一度、衝撃的な経験をしました。私が昔住んでいたマンションの同じ部屋に住んでいる人がZ会進学教室の講師に応募してきたのです。文字通り同じ部屋(407号室でした)ですよ。こういう確率はいったいどれぐらいなのでしょう。

 英語の先生でした。私は面接に同席させていただいて彼と部屋の話をしました。彼もまた非常に驚いていました。
 引越して部屋を出るとき、私は最後に何もない空間に向かって「さようなら」と声をかけることにしています。仮に自分が大金持ちになったとしても同じ部屋に住むのは(そのときに住んでいる人がいる関係で)なかなか難しいわけで、まさに一期一会みたいなところがあります。もう二度とこの部屋に入ることはないのだと空間を目に焼きつけてから静かに扉を閉めます。
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幼児・小学生
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この記事へのコメント

  • 1, 春遠からじ。さん 2010.02.19 18:17
     こんにちは。
     幼なかった頃、転勤族の父に伴って、我が家も幾度か引越しをしました。父は辞令が出ると一週間で赴任しなくてはいけないので先に出発し、母が慣れた様子で荷造りと挨拶周りをしていたものです。
     父の定年後、ようやく買った念願の小さな家で半年暮らした頃、母に病がみつかり、その年の母の日の2日後に帰らぬ人となりました。葬儀には幾人もの古くからのお友達が参列してくださり、何も語らず一期一会を私に刻ませてくれました。母の歳を越えるまでに母のような女性になりたい。親孝行は一生ですね。
  • 2, 長野正毅さん 2010.02.20 06:45
    春遠からじさま

     こんにちは。コメントをありがとうございました。
     だんだん歳をとってくると、あのときの父は母はこんな気持ちだったのだなと感じることがあります。と同時に、わが子に対して少しでもよい存在でありたいと考えます。わが子にというより…世の中のすべてに対してですかね。

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